【原発震災】分岐点 女川原発-運転開始30年(2)民営の限界

1、分岐点 女川原発-運転開始30年(2)民営の限界 「国策」後退 増す負担
2、東北電が再生エネ新会社設立へ 事業強化へ向けグループ再編

河北新報 2014年05月28日水曜日
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201405/20140528_11016.html

1、分岐点 女川原発-運転開始30年(2)民営の限界 「国策」後退 増す負担
<原発を「重要なベースロード電源」と位置付けたエネルギー基本計画>
 「方向性を示してくれなければ、われわれは進むことができない」。東北電力の幹部は風向きの変わりように戸惑いの表情を浮かべる。女川原発(宮城県女川町、石巻市)の営業運転開始から30年。政府は節目の年に一つの方向性を打ち出した。エネルギー基本計画を4月に閣議決定。原発を「重要なベースロード電源」と位置付けた。民主党政権の「原発ゼロ」方針からの決別で「再稼働に前のめり」との見方も広がった。だが電力業界の受け止め方は異なる。2030年代の原発比率を50%以上に高めるとうたった10年の前回計画からは「大きく後退した」と映る。原発の整備、維持には巨額の資金と長い年月が必要だ。火力、水力を含む発電手段をどう組み合わせるかという国の考えなしには推進できない。基本計画には原子力災害にあえぐ福島の現状を踏まえ「原発依存度を低減する」とも盛り込まれた。幹部は「原発を持つという判断が電力会社の自己責任になってしまったよう」と不満を示す。

〈スタイル見直す〉
 国が旗を振り、電力会社が実行役を担う-。原発建設は文字通り、国策として進められてきた。「原子力はエネルギーの花形。電力需要の増加、石油危機も追い風になった」。女川1号機の稼働時、東北電原子力部に所属していた高橋実・東北エネルギー懇談会会長(65)は振り返る。反対派も国の存在を感じ続けた。1970年代から反対運動を展開する市民団体「みやぎ・風の会」の篠原弘典代表(67)は「私たちは原発マネーと権力、国策に負けたと思っている」と話す。その「国策民営」のスタイルが、東日本大震災で見直しを強いられた。安全性の確認は独立性の高い新設の原子力規制委員会に委ねられ、建前上、国の関与は薄まった。

〈経営リスクにも〉
 稼働のめどが立たない原発は、電力各社にとって経営上のリスクになる危うさをはらむ。東北電は原発停止の長期化を見据え、火力発電所の増強を進める。一方で、電気を生み出さないプラントのために、税金や維持管理費を負担し続けねばならない。同社幹部は「原子力に執着しているわけではない。経済的損失が大きいから再稼働を目指すしかないんだ」と本音を明かす。昨年7月の安全基準強化に伴い、求められる対策費も膨らむ。どれだけ投資を重ねても、国策が再び「原発ゼロ」に揺れれば、プラント自体が不良資産になりかねない。「正直、原発の民営は難しい情勢になっている。本当に必要なら、理解促進を含めて国が責任を持ってほしい」。東北電幹部の一人は嘆いた。


河北新報  2014年05月28日水曜日
http://www.kahoku.co.jp/tohokunews/201405/20140528_72002.html
2、東北電が再生エネ新会社設立へ 事業強化へ向けグループ再編
 東北電力は27日、再生可能エネルギー発電事業の強化に向けた企業グループ再編を発表した。来年7月に水力と地熱の子会社2社の合併による新会社「東北自然エネルギー」(仮称)を発足させ、事業展開の中核とする。今後は太陽光、風力子会社も一元化し、再生エネルギー事業の拡大を図る。東北電グループでは現在10社が水力、地熱、風力、太陽光の各発電事業を展開。出力計約17万キロワットの供給能力を持つ。今回合併するのは、水力14カ所を手掛ける東星興業(仙台市)と、水力・地熱計4カ所を持つ東北水力地熱(盛岡市)。両社の出力は計約13万キロワットで、10社の約8割を占める。統合により、事業・財務基盤の強化に向けた中核会社とする。新会社発足後は、太陽光と風力の子会社の統合も順次進める。種類の異なる発電施設を持つことで、天候や自然環境に左右されない、安定した事業運営を図る。東北水力地熱については、株式のうち日本政策投資銀行が持つ25%を東北電が取得して完全子会社化した上で、存続会社は東星興業とする。東北電の海輪誠社長は「東北には再生可能エネルギーが豊富に存在する。多様な発電事業とノウハウを生かし、有効活用と導入拡大に取り組む」と話した。

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