ILC要請書 文部科学大臣 柴山昌彦様(2019年2月27日)

2019年2月27日は、文部科学大臣・復興大臣への要望に推進の方々が向かうとのこと。
午後(夕方)の岩手県内でのテレビのニュースもそのことを伝えていました。
画像


2019年2月28日 三陸新報は27日の推進の方々の様子を伝えていました。
画像


「ILC誘致を考える会」(一関市)も要請書を提出しました。
入手しましたのでお知らせします。


                    平成31年2月27日
文部科学省
大臣 柴山昌彦 様

 雨水の候となり、雪解け進む岩手です。
大臣におかれましては、国会会期中の御多忙の中、岩手県北上高地へのILC誘致計画の最終判断の時も迫り、更にご対応に苦慮されていることと拝察いたします。
 私共は、去る1月25日にご訪問し、「日本学術会議の最終見解に沿って、日本における誘致を断念されるよう」住民の立場から要請致しました。
 その後、特に懸念する幾つかを申し上げます。

○懸念される事項
日本学術会議の回答後、岩手県内ではILC推進側の動きが加速し、岩手日報などを通じて誘致活動が加熱化しています。しかし、多くの県民はこうした動きとは無縁であり、それどころかまだ推進側である岩手県や一関市およびILC関係の研究者から適切な情報を得られる体制になっていません。

(1)推進側はいまだにILCにともなう地元へのリスク負担について説明をおこなっていません。県民は推進運動の蚊帳の外にいます。
日本学術会議での指摘を受け、推進側は住民へのリスク説明を強化しているかのように述べていますが、岩手県では、直接関係する一関市・奥州市ともそのリスクについては、県民・市民に一切説明されることなく今日に至っています。
・それどころか最近、平成25年に岩手県作成の「リスク一覧」がネットに流れました。 誘致推進にでもなれば、知りつつ隠ぺいしてきたその責任問題として社会的に大きく問われます。
・特に、3・11東日本大震災、その後の2度にわたる最近の北海道大地震、連日のように続く岩手での中小地震を体感する県民からも多くの不安が寄せられています。
・昨2月26日、政府の地震調査委員会(委員長・平田直東京大学教授)が、東北~関東地方の日本海溝沿いの海域で、今後30年間にマグニチュード7~8の大地震が起きる可能性が高いとする予測を公表し、8年前を思い出し準備を呼びかけました。とくに、その可能性は宮城沖では90%程度としています。
・更に、野村総合研究所や日本学術会議が再三にわたり呼びかけてきたトリチウムをはじめとする放射能に関する地元への説明もないまま進行しています。

(2)県内では、ILC推進側による日本学術会議への不満・批判・否定が、再三メディアを通じて表明されています。
次にその例をあげます。
・「(学術会議の回答は)事実誤認に知識不足ばかり。時間をロスしてばっかりだ」
・「支持しないとは、科学技術予算の関係からとの解釈しかできない」
・「従前からILCに反対している学者が検討委員会委員長に選ばれている学術会議の組織・運営に疑問」
(いずれも岩手県立大学長で東北ILC準備室長の鈴木厚人氏の講演から。胆江日々新聞より。末尾資料参照)
 また、「日本学術会議はILCの科学的意義は認めている。」という言い方も県内では広く行き渡っています。しかしながら、日本学術会議の回答を読んでみると、素粒子分野としての意義は認めても、他の研究分野と比べてILCによる実験に突出した意義を科学者コミュニティとしては見いだせないというふうに読めます。意図的に誤読しているとしか思えません。
 学術を推進する身でありながら、仲間である研究者をきちんと説得できずに、しかも理解が得られなかった研究者たちを公式の場で批判・否定しています。こうした研究者たちが進めるILC事業に私たちは大変不信を覚えます。

(3)さらに、2月に入ってからも、子どもたちを利用した推進側のPR活動が目立っています。
・奥州市では2中学校前に美術部員にPR看板を作成させています。
・2月22日のILC議連の総会では、一関市出身の大学生を出席させています。
まだ世の中のことをよくわからない子どもたちに、一方的な情報しか与えず、ILCはすばらしいということだけを刷り込む教育が今も続いています。こうした推進手法が、この先も進められることに、私たちは大変不安を感じます。

○お願いしたいこと:ILC計画への意見表明はぜひ慎重にお願いいたします
 日本学術会議の回答では、学術コミュニティはILC誘致の支持に至りませんでした。今後、ILCを進めるなら、日本学術会議のマスタープランで議論されていくのだと思います。
が、推進側からは「ILCを通常の科学技術・学術・大学予算の枠外で措置」という言葉がふつうに出ています。このような一部の、自分たちのことだけを考えている研究者・推進者が進めるILCに、私たちの地域の将来を委ねるわけにはいきません。
 このように岩手県内のILC推進体制はまだまだ未成熟でありますが、推進側には異様な加熱が見られる異常な状況が3月7日に向けて起きています。もしILCに前向きの表明を政府が示せば、これまでの推進側が行った乱暴な手法がすべて肯定されたと推進側に誤解されることになります。他方で、そうした手法が行われていることを私たちも広く県民たちに伝えねばならなくなり、これまで十分な情報もなく黙っていた多くの岩手県民も推進反対の意向を強く示すことになるでしょう。ILCの推進自体がますます混迷を深めていくことになります。すべては推進側の体制の不備から来ているものです。
莫大な予算に見合う成果が期待できないこの事業に、政府が本来のルールを破ってまで参加していくことは万が一にもないと思いますが、将来の禍根を残さないためにも、未成熟なこの計画に少しでも力添えをされることがないよう、重ねてお願い申し上げます。

長い日本の歴史と国民の立場に立ったご決断の程、どうぞよろしくお願い申し上げます。
以上

               
ILC誘致を考える会 
       共同代表 千坂げんぽう 
              原田 徹郎

画像
画像
画像
画像

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 0

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック