福島原発事故関連 浜岡原発、安全対策見直し要求 静岡/川勝平太知事

東日本大震災:浜岡原発、安全対策見直し要求--知事 /静岡

 ◇「10メートル超津波対策ない」

 東日本大震災を踏まえ、川勝平太知事は17日、定例記者会見で中部電力が計画している浜岡原発(御前崎市)の原発新設とプルサーマル計画について「今のままでは進められない。安全対策を見直す必要性がある」と述べ、実施は新たな安全対策が前提になるとの認識を初めて示した。また県の津波対策について「10メートルを超える津波への対策はできていない」として抜本的に見直す考えを表明した。

 県危機管理部によると、想定している東海地震のマグニチュード(M)は8。東南海、南海地震との「3連動地震」が起きるとM8・7になるとしてきた。

 しかし今回の東北地方大震災はM9の規模だったため、川勝知事は「想定外の規模だ。浜岡原発は津波対策も含めて安全対策をもう一度練り上げる必要がある」と指摘した。

 中電が4号機で計画する「プルサーマル計画」と、15年着工予定の6号機新設について「想定をこれまでのものと変えた安全対策を取る必要がある」と話し、現行の計画通りでは実施を認められないとの考えを示した。

 一方、川勝知事は県の津波対策について「10メートルを超える津波への対策はできていない。想定を見直さなければならない」と述べた。県危機管理部によると、県はM8規模の地震での津波を想定。平均5~6メートルの防潮堤を各市町の沿岸部や港湾に設置している。しかし沼津市内浦では10メートル超の津波の発生を想定していながら防潮堤の建設が遅れるなどの問題もある。

 岩田孝仁・県危機報道監は「まず防潮堤の設置や避難訓練などを徹底したい。そのうえで今回の大地震を受けてどうするか、中長期的に考える必要がある」と説明している。【山田毅】

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 ■ことば

 ◇プルサーマル
 原発の使用済み核燃料からプルトニウムを取り出してウランとの混合酸化物(MOX)燃料を作り、既存の原発(軽水炉)で燃やして発電する方法。国の核燃料再利用(サイクル)政策の中核をなす。一方で核分裂を調整する制御棒の利きが悪くなるとの指摘があるほか、プルトニウムの強い発がん性が問題視されてきた。中部電力は当初、浜岡原発で今年1月から実施予定だったが、国による新耐震指針での安全確認(バックチェック)が進んでいないとして昨年12月、延期を決めた。九州電力玄海原発3号機(佐賀県)が09年12月、この方式による国内初の営業運転を開始。深刻な事故が起きている福島第1原発3号機(福島県)は10年10月、この方式で営業運転を始めていた。

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毎日新聞 2011年3月18日 地方版

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