【六ヶ所再処理工場】 試運転完了厳しく 震災影響、再開延期続く

河北新報(2011年10月23日日曜日)から転載です。

再処理工場の試運転完了厳しく 震災影響、再開延期続く

 日本原燃の使用済み核燃料再処理工場(青森県六ケ所村)が、試運転完了を予定している2012年10月まで1年となった。東日本大震災と福島第1原発事故の影響で、4月にも再開予定だった最終段階の高レベル放射性廃液ガラス固化試験に入れないまま約半年が過ぎた。核燃料サイクルを含む国のエネルギー政策の展望は判然とせず、スケジュール通りの実現は厳しくなっている。

◎電力不足に配慮

 リサイクルできない廃液をガラスで封じる固化試験。原燃は震災前の2月2日、試験に用いる2系統の溶融炉のうち、未使用の炉への温度計増設工事が完了したと発表した。不具合が続いたために08年12月に中断した試験を、4月上旬にも再開する予定だった。
 震災の発生で電源供給が見通せなくなり、原燃は試験に多くの電力を使うことも配慮し、再開を延期した。
 政府の電力使用制限令もあり、ほかの工程を先行させ、8月13日には技術的に試験を再開できる状況になった。原燃は原子力施設の安全対策に関する県の検証委員会の判断などを再開の前提にしているが、検証委の結論が出る時期は明確になっていない。
 試験は、溶融炉の実物大模型を用い、原燃が不具合を起こさないために検討した改善策を実際の炉でできるかどうかを確かめる「事前確認試験」で始まる。模型で使ったのと同じ模擬の廃液でデータを比較検証後、放射性物質を含む「実廃液」による試験などを行う。

◎「目標は変えず」

 一方、使用済み核燃料を再処理してプルトニウムなどを取り出し、有効活用を図る核燃料サイクルは国の原子力委員会で妥当性が再評価されており、今後の議論次第では後退の可能性もはらんでいる。
 核燃料廃棄物搬入阻止実行委員会の沢口進代表は「国は原子力政策を見直して『脱原発』に向かうべきで、再処理は将来の世代に引き継ぐ事業ではない」と批判する。
 原燃の川井吉彦社長は9月末の定例記者会見で、資源確保などの観点から再処理事業の重要性を強調。来年10月の試運転完了に関し「スケジュール的に相当厳しいが、現段階で目標を変えるつもりはない」と述べている。

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