ILC誘致 日本学術会議に賛同し不採用を要望 2019年1月25日文科省へ

三陸の海を放射能から守る岩手の会の1月24日に引き続き、1月25日に文科省に行ってきましたので報告します。提出した文書は添付の通りです。
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胆江日日新聞ILCニュースが取り上げています
http://ilc.tankonews.jp/modules/d3blog/details.php?bid=819
ILC誘致計画「不採用」を(慎重派市民団体が柴山文科相に要望書)

対応されたのは2名でした
文部科学省 研究振興局 基礎研究振興課 素粒子・原子核研究推進室
室長 轟渉氏
研究推進係長 堀之内豊氏

こちらは、4名です
山下祐介 首都大学東京 人文社会部/人文科学研究科教授 日本学術会議連携会員
千坂げんぽう ILC誘致を考える会 共同代表(岩手県一関市)
小山芳郎 NHK会友 後藤新平の会会員(岩手県一関市出身)
菅原佐喜雄 放射能から子どもを守る岩手県南・宮城県北の会 世話人
その様子もこちら胆江日日新聞」ILCニュースに
http://ilc.tankonews.jp/modules/d3blog/details.php?bid=818

質問と回答はこちら

質問
①学術会議の答申後のILCの取り扱いはどうなるのか。別予算が付いて動くことはあるのか。別枠予算以外にこの計画が前へ進むことはあるのか。
②その場合、文科省の報告書や学術会議で指摘されている問題点(コスト、リスク)は、どこでどのように検討されることになるのか。推進側の研究者、関係者の他に、住民がこの計画にともなう様々な環境リスクについてしるために、どういうサポートがあるのか。どこに相談すればよいのか。
③今回この計画がこのまま中止となった場合でも、次に同様の計画が提案された場合、同じような手続きになるのか。学術会議で指摘されている以上に、現場の混乱はよくない。ビッグサイエンスを推進するなら、そのために必要な制度や施策を整えるべきだがその準備はどうなっているのか。少なくとも学術会議の答申で指摘されているように、学術会議のマスタープランで検討される手続きは以後は速やかに運用されるのか(それならば学術会議内部の話になるので、会員としてきちんと議論に参加し改善策を練りたいと考えている。そのために必要な情報があれば欲しい)。
回答
これらの質問に対しては、本日2019年1月25日午前中に行われた柴山文科大臣の記者会見での答弁がすべてになる。
轟:質問①については、「別枠予算」があれば前に進む可能性はある。
轟:質問②については、「別枠予算」となれば文科省から離れる。
山下:予算が別枠で文科省から離れると日本学術会議は通さないのか?
轟:日本学術会議は文科省ではなく内閣府なので、「別枠予算」がついたとしても日本学術会議をパスすることはない。
轟:(別枠予算と言っているのは)科学技術、学術、大学の3つ以外の文科省以外の予算でやると言っている。
轟:質問③については(ILC計画は学術の大型研究に関する「マスタープラン」の検討対象から外されて検討されてきたが、計画が中止になった後で)毎年160件ほどの提案があるが、提案することはできる。「提案(約160件)」➡「マスタープラン」➡リスク検討して「重点目標」に上がる可能性もある➡文科省「ロードマップ(7件)」に乗る」という手順を踏む
結論:ILCは「学術」のプロジェクトなので、ど真ん中の「日本学術会議」が認めていないものが上がっていくことはない。
そこで「政治判断」になったらどうなるかは、過去に政治案件になった事例が一つだけある。「ITER(イーター)計画」人類が恒久の電源を手に入れるという目的に、青森県六ケ所村で日本がホスト国となってILC計画と同規模の国際提案に手を挙げたことがある。採用はされなかった。
https://www.pref.aomori.lg.jp/sangyo/faq/contents5-7-4.html
山下:国際研究者コミュニティから2019年3月7日までの期限とされていることに対して政府はどうなのか
轟:ILC計画の準備4年、建設10年、実験20年という長期レンジに対して2019年3月7日までという期間のレンジがどういうものかわからない。

結論としてこのように受け止めました
(この時点で柴山文科大臣の記者会見の動画は観ていませんが)「本日1月25日午前中の柴山昌彦文部科学大臣の記者会見で、学術的にはILC誘致は無いとの発言がありました。一関市長などは市の予算を使ってILC誘致キャンペーンを行ってきた責任をとること、信じ込ませてしまった人たちへ、期待させてしまった人たちへ早めの手当てするための舵取りをすることが、傷口を最小限にする方法です。子ども達や事業者や市役所内など、特には、子ども達への心のケアをしっかり取ることが大事です。早いほうがいいです」と受け止めています。

※柴山文科大臣の1/25記者会見は、このブログを書いている間にアップされていることに気づきましたので貼り付けます
http://www.mext.go.jp/b_menu/daijin/detail/1413052.htm

===要望書(再掲)===

文部科学省大臣柴山昌彦閣下
平成31年1月25日
ILC誘致を考える会
共同代表千坂げんぼう
       原田徹郎

日本学術会議「国際リニアコライダー計画の見直し案」に賛同し計画不採用を要望します

 日本学術会議「国際リニアコライダー計画の見直し案に関する所見」(以下所見と略す)が昨年11月14日に公開された後、誘致推進側の反応は常軌を逸しています。
 所見では「技術的・経済的波及効果については、ILCによるそれらの誘発効果は限定的と考えられる。ILC計画に関して、地域振興の文脈で語られている事項、および、土木工事や放射化生成物の環境への影響に関する事項について、国民、特に建設予定地と目されている地域の住民に対して、科学者コミュニティが正確な情報提供を行い、対話を行う事が肝要である。」としています。
 それに対し、推進側はすでに十分な対応をしているかのように主張していますが(別紙資料)決してそのようなことはありません。平成30年9月12日に推進側の東北ILC推進協議会が日本学術会議に提出した「東北における地域へのリスク等の説明の取組みについて」では、「平成27年から29年度までの間のみでも延べ394回、35,203人の参加をいただいております。」としていますが、その内容は、誘致が実現すれば1万人の科学国際都市ができるなどの根拠のない「夢」を語り、リスクやデメリットには全く触れない誘致キャンペーンにすぎないものでした。
 平成30年8月10日に千坂げんぼう等6名が「ILCの日本における建設に関しての意見書」(以下意見書と略す)を日本学術会議に提出した後、推進側はあわてて、9月24日に初めて一関市内で質問を受け付ける形での説明会を開きました。しかし、説明会での質問時間は短く、当初予定時間30分をオーバーしましたが、十分な答えがなく、その後、補足の説明会は開催されていません。また、意見書に対しても岩手県は「Q&Aを充実するとともに、必要なリスク・マネジメント説明会などを開催いたします。」などをうたっていますが、9月24日の説明会を主導したのみにすぎません。
 さらに所見では「多くの研究員が常駐する事は考えにくい」としているにも関わらず、所見公開後に一関市長は建設候補地とされる一関市大東町の岩手県立大東高校で講演し、相変わらず1万人の科学国際都市ができる旨の「夢」をばらまき、リスクやデメリットには触れずじまいです。一関市の人口は、現在の12万余から20年後には7万2千人に激減することが推定されており、財政見通しが困難視されILC誘致に伴う自治体負担に応えることはできない状況にも関わらず、一関市長は全く負担に触れていません。
 また、推進側の中核となっている素粒子物理学研究者の一部が、ILC誘致は東日本大震災の復興に役立つと宣伝するのも、彼らがとるべき態度ではありません。彼らは、東日本大震災後、医師、宗教者、社会学研究者等多くの人たちが被害者に寄り添い復興に尽力してきたことを理解し、その知見をくみ取って復興云々を口にしているのでしょうか。
 彼らはILCが放射能施設であることを県民に全く知らせず、行政トップがILC誘致に賛成しているので、それを利用しリスクやデメリットの説明は行政の役割だと責任を転嫁し、県民に対して自分たちはリスクなどを説明する必要はないという姿勢で臨んで来たのです。
 他方、行政側は第一級の科学者が言うことだからと、彼らが責任を負えない内容のメリット面までも信用し、県民にそのまま説明してきたために、今さらあと戻りできない状況に陥っていると考えられます。彼ら推進側の中核である素粒子物理学研究者のパターナリズム的姿勢は推進側の行政にも伝染し、一関市長の「日本学術会議は問題ない。これは政府が決めることだ」旨の上から目線の傲慢な発言を引き出しています。これは科学コミュニテイを無視し、素粒子物理学は科学の最先端を担っているから県民などは異議を申し立てる筋合いなどないとする一部素粒子物理学研究者の奢りの姿勢が万遍なく推進側に染み渡っていることを示しています。推進側の「別枠予算で」との主張もこのような奢りからくるもので私たちは到底容認できません。
 さらに、これまでの貴省での検討や学術会議の回答でも触れていない問題がいくつも出てきています。例えば達増拓也岩手県知事は河北新報(別紙資料)平成31年1月11日付で「北上山地の花こう岩盤を使った最新の研究施設は、そこにあるものを活かして未来を切り開くという地域資源活用の一環だ。」と最新の地質学の知見を無視した暴論で自然破壊を是とする意見を述べています。
 私たちの郷土・北上高地はプルームテクトニクス運動によりユーラシア大陸のヘリから分離した大地に、プレートテクトニクス運動により太平洋プレートが運んできた付加体が貫入した地質となっています。したがって花崗岩が多いといっても石灰岩などの脆い岩石類も多く貫入しており、2 0kmのトンネルを掘ることによる環境問題は地元住民ならずとも危惧するのが当然ではないでしょうか。また、太平洋プレートの沈み込みによる地震多発地帯であり、未知の震源断層が存在することも考えられます。
 多くの県民は半年前にようやくILCがトリチウムなどの放射化生成物を放出する放射能施設であることを知り不安を抱いていますが、推進側は全くそれに答えず、いまだに巨大プロジェクト誘致が成功すれば雇用が増えるなどの「夢」しか語っていませんし、他分野の科学者とのすり合わせによるリスクの解明も行っていません。
 このような状況のままILC誘致が進められるならば、私たちの会は、「ILC誘致を考える会」から「反対する会」に移行しなければなりません。私たちは目先の利益に誘引され将来世代に負の遺産を残すようなことはしたくないのです。
 巨大プロジェクト誘致に熱心になるあまり、岩手県や一関市などでは地道な地域づくりが軽視されている傾向が見られます。現段階では、このプロジェクトはあまりに未熟で、リスク、コストの面で多大なマイナス面があることは日本学術会議の所見からも確実です。ぜひ、現段階でのILC誘致を不採用と決定するよう伏してお願い申しあげます。

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この記事へのコメント

Karla
2019年03月20日 11:56
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2019年04月14日 23:57
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